イタリアワインの種類はとにかく多いです。そのワイン全てにそのワイン自体やワイン製造者自体の個性的なラベルが貼られるわけですから、このラベルを理解するのは一筋縄では行きそうにありません。ラベルを見てパターン化しようにも、やっぱり始めは難しいものです。まあ沢山見ていけば、そのうちにラベルの見方も理解できてくるようになりますからご心配なく。
ただそのような一見すると規則がないようなワインラベルにも「表記することが義務付けられている項目」や「付加的に表記することが出来る項目」があるので、これらを覚えておくことでより効果的にイタリアワインラベルを読むことが出来るようになるはずです。そこで、ここではラベルの表記に対する規則を始めに紹介した後に、具体的なワインラベルをいくつか紹介しながら、その見方を説明していきたいと思います。
表記が義務付けられている項目
以下のような項目は、表示が義務付けられているので、ラベルのどこかに表記されています。
- DOCG、DOC、IGT、VdTの分類
- 瓶詰め会社がある町の名称
- ぶどうの産地(VdTを除く)
- 輸出用であるならば、イタリア製であること
- アルコール度数
- 内容量
表記が許されている項目
以下の項目は「表示しても良いよ」ということなので、必ずしも表記してあるわけではありません。またこの表示することが出来る項目は、DOCGからVdTの分類によって許可項目に差があります。ご想像の通りDOCGの方がより多くの情報をラベルに表記することが可能なのです。
- ワインがどの様な色をしているかといったこと、色調
- 製造会社や瓶詰会社の商標、トレードマーク
- 辛口や甘口といった、ワインのタイプ
- このワインにまつわる話、物語(DOCG、DOCのみ)
- 製造会社の特徴や歴史(DOCG、DOCのみ)
ラベルの読み方事例
さて、それでは実際のワインラベルの事例を使って見てみましょう。今回はDOCG、DOC、VdTから比較的シンプルで分かりやすいラベルを、それぞれ一種類ずつもってきて事例として載せてみました。もちろん様々なパターンがあるので、これだけでは理解しきれませんが、参考として見てみて下さい。
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(1)ワインの呼び名 |
(2)DOCGワインであることの表示 |
(3)ワインの生産者 |
(4)ワインの瓶詰会社及びその会社の所在地 |
(5)ワインを醸造したぶどうが収穫された年 |
(6)内容量 |
(7)EEC公認容量を示す |
(8)アルコール度数 |
(9)ワインの通し番号 |
(10)この年に瓶詰めされたワインのボトル数 |
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(1)ワインの呼び名 |
(2)固有の商標名 |
(3)DOCワイン表示、EECの上級ワインV.Q.P.R.D.である表示 |
(4)ワインの生産者 |
(5)ワインの瓶詰会社及びその会社の所在地 |
(6)ワインを醸造したぶどうが収穫された年 |
(7)内容量 |
(8)EEC公認容量を示す |
(9)アルコール度数 |
(10)生産地名 |
(11)「空き瓶はくずかごへ」という表示 |
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(1)固有の商標名 |
(2)VdTであることの表示 |
(3)ワインの生産者 |
(4)ワインの瓶詰会社及びその会社の所在地 |
(5)ワインを醸造したぶどうが収穫された年 |
(6)内容量 |
(7)EEC公認容量を示す |
(8)アルコール度数 |
(9)生産国名 |
(10)生産者の公認番号 |
(11)「空き瓶はくずかごへ」という表示 |
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