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イタリアの都市内での移動手段をみなさんは何を使っていますか。ミラノやローマといった大都市では地下鉄を、それ以外の中規模の都市ではバスもしくは徒歩といった方、結構多いのではないでしょうか。確かに、私の経験でもこれでほとんど十分です。タクシーの必要性はあまり感じません。またタクシーの運転手と聞くと海外旅行では、騙される代名詞のようにガイドブックでは「お金をごまかされる」のようなことが書いてあるために、用心してタクシーを利用しない方も結構いるのではないでしょうか。
しかし、タクシーを乗りこなすことでさらに行動範囲は広くなります。例えば、イタリアに行ったときの楽しみの一つである食事を十分に楽しむためには、やっぱりタクシーをフル活用した方がその行動範囲が断然広がります。夜の地下鉄やバスを敬遠して、近場のリストランテで食事を済ましてしまっていてはもったいないですし、住所はわかっているが地図がないため具体的にどのあたりにあるかわからないからといって諦めてももったいないです。そこでこのコーナーでは、今までの経験をもとに、タクシー利用のコツ・注意することなどについて、特集としてまとめてみたいと思います。
タクシーを捕まえる
タクシーを捕まえる場所は、都市によって大体場所が決まっています。最低限鉄道の駅前にはある程度の規模の都市であれば、必ずタクシー乗り場があるのでそこでタクシーを捕まえることが出来ます。それでは駅以外ではどの様なところでタクシーを捕まえることが出来るのでしょうか。日本やニューヨークのように手を挙げて道路を流しているタクシーを捕まえるのでしょうか。
イタリアでは、『タクシー乗り場に並んでいるタクシーを捕まえる』か『電話で呼ぶ(呼んでもらう)』という二通りが、市街地でタクシーを捕まえる一般的な方法です。タクシー乗り場は街の中に数カ所ありますが、その場所はもちろん都市によって異なりますので、特定することは出来ません(例外は鉄道の駅前)。どこにタクシー乗り場があるかがわかっていれば、ここを活用すればよいでしょう。
タクシー乗り場が近くになかったりわからなかったりするときは、タクシーを呼ばなければなりません。ただ、我々旅行者がいちいち都市毎のタクシーの電話番号を知っているはずもないので、一番良いのは『タクシーを呼んでもらう』ことでしょう。タクシーを呼んでもらえるところは「ホテル」や「リストランテ」あたりでしょう。タクシーを呼んでもらうようにお願いすると、連絡を取ってくれて、タクシーが到着するまでの待ち時間を「3分」とか「5分」と教えてくれたり、来るタクシーの番号を教えてくれたりします。そうしたらとは待っていればよいのです。
まあ、色々と方法はありますが、我々旅行者にとってタクシーを捕まえるよりよい手段は『タクシーを呼んでもらう』ことではないかと思います。
タクシーに乗る
先ず日本のタクシーと違うところは、自動ドアではないということです。タクシーに乗るときは、自分でドアを開けましょう。結構このことは知られているとは思うのですが、念のため紹介してみました。
運転手に行き先を伝える
さて、タクシーに乗ったら先ず運転手に行き先を伝えましょう。基本的に『行き先の住所』を伝えましょう。その伝え方は「通りの名前」プラス「番地」です。例えば、ミラノのフォーシーズンズホテルに行こうと思ったら、住所はVia Gesu 8なので『Via Gesu 8, per favore.(ヴィア ジェス ヌーメロ オット、ペル ファボーレ)』という感じで伝えましょう。ちなみに「ヌーメロ」はイタリア語の中に入っていませんでしたが、住所などをいうときに番地の前につけたりするらしく、意味は英語の「ナンバー」と一緒です。
もし目的地がとても有名なところ(例えば、ローマのコロッセオなど)であったり、駅や空港であったりすれば、もちろん行き先の住所を伝えるのではなくて、目的地をそのまま伝えればよいです。
この様に行き先を告げればあとは到着するのを待つだけです。イタリア人ドライバーの、荒っぽい?とても上手な?運転を楽しんでみましょう。
料金を支払う
目的地に着いたらあとは料金を払うだけです。支払う料金の総額は『メーター表示の金額+チップ』です。チップは大体メーター料金の10%位を目安にしながら、総額料金の端数の帳尻を合わせるようにすると、支払いがとてもスマートになると思います。別に10%にこだわらず、ある程度の余裕を持ちながら対応したいものです。
またトランクに荷物を預けたりしたときには、金額をいくらというのではないのですが、チップをちょっと多くだした方が良いかもしれません。
スマートにタクシーを利用するため知っておきたいこと
日本のようにメーター表示の金額だけを支払えばオーケーということではないので、慣れないと不透明で不安かもしれませんが、押さえるところさえしっかりと押さえていれば、何の問題もありません。より行動範囲が広がり、より楽しい旅行になること間違いなしです。
さてその「押さえるところさえ押さえておけば」の、押さえておきたいところは、『堂々とする』ことです。「いかにも不安です。」という感じありありの態度では、仮にあまり良くないドライバーに出会ったときに相手に付け入る隙を与えてしまいます(ちなみに、あくどいドライバーにやられたという話は、私自身聞いたことはないです)。たとえ不安だったとしても、堂々としていることが大切です。
堂々としているためにも、始めに行き先を運転手に告げるときに『私はタクシーに慣れていますよー。』というオーラを出しながら、流暢に行き先をイタリア語で伝えたいです。流暢にイタリア語で行き先を伝えられるように、事前にしっかりと練習しておきましょう(口に出す出さないはどっちでも良いと思いますが)。そうすれば、もうばっちりです。
ちなみに、私もこのタクシードライバーに行き先を伝えるときの、イタリア語の発音は、かなりそれっぽいですよ(笑)。
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