イタリアでやったことは、式に向けてた直前の準備だったのですぐに形に現れとても楽しいことばかりでした。どんなコンフェッティーを選ぼうかとか、どんなブーケ・ブートニアンを選ぼうかと、それは楽しいことでした。
準備が終われば、後は結婚式です。今までやってきたことの集大成ですから、本当に楽しくて・面白くてしょうがありませんでした。ここでは、その一部をご紹介します。
フィレンツェ市役所での手続き
フィレンツェ市役所からのファックスにいつも書いてあったことなのですが、結婚式を挙げる日の四日前までにフィレンツェ市役所に来て事前の手続きをしなければなりませんでした。手続きは全て自分たちでやっていたので、早めにフィレンツェに入り、先ずは手続きをしました。
行った手続きは、日本で集めてきた必要書類四点(戸籍謄本・住民票・婚姻要件具備証明書にイタリア語訳を添付したものと、立会人四人で著名した書類)を提出することと、式場の使用料を支払うことでした。さすがにパブリックな結婚式場なので、その値段の安いこと。証明書の発行や記念品などがついて、ほんの数万円です。これが日本の代理店を通すと数十万になるのかと思うと、やっぱり自分で苦労してでもやって良かったと思いました(充実感もありましたし)。
手続きが終わると、これで本当にヴェッキオ宮殿で式を挙げることが出来ると実感することが出来ました。長い間手探り状態で進めてきた準備が正しかったことがわかったのです。ひとまずはホッとしました。
ブーケの準備
ブーケの手配は、コーディネーターの人と一緒に、コーディネーターの方の近所の花屋さんで行いました。私達は白いバラをメインに選び、当日までにブーケとブートニアンを同じ花で作ってくれるようにお願いしました。そしてそれを当日ピックアップしました。6月のフィレンツェは非常に暑かったので、比較的丈夫な花がよいというアドバイスを得て、バラにしました。そしてやっぱりバラにして良かったと後で思いました(本当に暑かったのです)。
コンフェッティーの準備
「コンフェッティー」とはアーモンドをチョコレートでくるんだお菓子です。そしてそのお菓子を白のレースや綺麗な布を使ってラッピングし、かつ飾りもののようにしたものです(例えば、右の写真のようなものです)。イタリアでは結婚式の時に参加してくれた人にコンフェッティーを配る習慣があるそうなので、我々も折角フィレンツェで結婚式を挙げて友人を招待したりするので、コンフェッティーを準備しなければと思い、実行することにしました。
VIA DEL CALZAIUOLI沿いにMigoneという名前の有名なコンフェッティー屋さんがあります。フィレンツェの人は結婚するときかならずと言っていいほど、ここでコンフェッティーを注文するそうです。私達が訪れたときも先客が居ました。私達もそこで注文することにしました。
見本だけでも何十種類もありその中から選ぶのは、大変ですが本当に楽しかったです。私達は日本に帰ってから、親戚にも配ろうと思って二種類を合計50個くらい注文しました。注文を受けてから作ってくれるようなので、出来上がるまでに2〜3日かかったと思います。
本当に綺麗なのでおみやげに買っていきたくなってしまうくらいですが、少数での注文は出来ないそうです。店にいた人に、始めはただの観光客だと勘違いされてそのように言われました。
結婚式
さていよいよ結婚式当日です。結婚式が朝一番の8:30からだったので、準備も早く始めました。一番時間がかかるのはもちろん新婦です。ヘアメイク、メイクアップ、ウェディングドレスの準備と大変だったようです。僕はといえば、ウェディングドレスを着た姿を結婚式まで見ては行けないと言う約束をしたので、1人で髪を整え、モーニングを着て親や友達のところへと移動しました。
ちょっと早めの時間でしたが、やることもないので出ていくと、ホテルの前にはリムジンと運転手がきていたので、軽く挨拶をして僕たちは歩いてヴェッキオ宮殿に向かいました(この時点でリムジンは新婦専用)。モーニングを着てフィレンツェの街を歩いていると、いつもとは違った(もちろん違うのですが)特別な気分でした。町の人の注目を集めているのが明らかにわかるのです。ほんとスターになった気分でした。8時くらいにはヴェッキオ宮殿赤の間の下に着いていたと思います。そこで待っていると、式に参加してくれる友人達が徐々に集まり始めました。久しぶりに会う人ばかりです。それでもきてくれて本当に嬉しいです。中には昔ここで結婚式を挙げたという友人もおり話は弾みます。後は新婦の登場を待つだけです。
いよいよ新婦がやってきました。赤の間はヴェッキオ宮殿の中でも奥の方にあります。いわゆる観光できるところからちょっと奥なのですが。その手前の方から奥に歩いてくる新婦を見たときは、とても印象的でした。初めてウェディングドレスを見ましたが、本当に綺麗でした(でれでれ?)。今の今まで、本当にどんなウェディングドレスなのかを見せてくれずに、ただずーとすごく良いからとだけ聞かされていて、想像だけ膨らんでいたのですが、それを更に上回る綺麗さでした。新婦が到着した時点でまだ時間には早かったのですが、赤の間の下の中庭で待っているのではなく、屋内に移動して赤の間の前で待っていました。私達カップルは6月6日に結婚式を挙げるカップルのトップバッターだったので、ゆったりと待つことが出来ました。後の方は....
いよいよヴェッキオ宮殿「赤の間」に入室し、結婚式の始まりです。着席すると、先ずは市長の代理人がイタリア民法の結婚に関する条項を読み上げ、結婚する両名の意思確認を行いました(詳しくは忘れてしまいましたが、良くキリスト教の結婚式であるような「汝はどうのこうの」とかいうのではなく、財産をどうするとかいたって現実的なものでした)。意思確認が終わった後は、いよいよ指輪の交換です(ちなみに、指輪は赤の間に入室する前に前もって渡しておきました)。先ず新郎が新婦の薬指に指輪をつけ、それから新婦が新郎につけてくれました。指輪の交換が終わると、いよいよイタリア民法に則った婚姻の署名を行いました。この書類には、新郎新婦と二人の立会人が、それぞれ二部の書類にサインしました。そしてこの書類は、今後フィレンツェの戸籍に永久に保存されるのです!そして結婚証明書と記念品(シルバーのピルケース)をもらって結婚式は終わりました。
そして無事結婚式が終わると、市長の代理人と記念撮影をして赤の間を退室しました。赤の間を出ると、次のカップルや次の次のカップルで、控え廊下はごった返していました。それぞれの結婚式には参列者やカメラマンなど会わせて数十人が同伴するので、その混雑は大変なものです。僕等は朝一番だったので、廊下をゆったりと使えたので本当に良かったです。
赤の間から出た後にヴェッキオ宮殿を通ってシニョーリア広場に出ると、ライスシャワーを浴びました。結婚式に出席してくれた友人が準備してくれたのです。本当に嬉しい演出をしてくれたものです。ありがとうみんなという気分でした。ヴェッキオ宮殿入り口にたっているダビデ像の下で、浴びるライスシャワーは格別です(まあ、幸せな二人だったら何処でも格別なのでしょうが!?)。本当に楽しい思い出になりました。そして噴水の前で結婚式参加全員の記念撮影(1)(2)をしました。シニョーリア広場には朝9:00とはいえ観光客がいて、格好の被写体となってしまいました。でもこれが昼間だったらどうなったのだろう?今よりもはるかに多くの人が広場にいるわけですから。。。
シニョーリア広場での記念撮影が終わると、リムジンで次の記念撮影場所「ミケランジェロ広場」に向かいました。ミケランジェロ広場は記念撮影のメッカ!(フィレンツェのチェントロが一望できるので、夜ともなると観光客やカップルで一杯になります。また結婚式の後の記念撮影でもみんなカメラマンを引き連れて立ち寄るところです)。ここでまた写真を何枚か撮りました(1)(2)。天気がとても良かったので(熱すぎるくらい)、とても良い写真が撮れました。
そして次の目的地であり、レセプション会場である「Ristrante Toia」に向かいました。
レセプションを行った「Ristrante Toia」は、フィレンツェのチェントロから車で30分くらい行った郊外に位置しており、レオナルド・ダ・ビンチのおばあさんの家をそのままリストランテに使っているところです。
先ずはリストランテの庭でシャンパンカクテル(イタリアの結婚式には付き物らしいが、名前を忘れてしまいました)で乾杯をし、しばらく落ちついた時間を過ごしていました。ここに来てやっとちょっとホッと出来た感じがしました。オリーブの木に囲まれた庭で、小休止です。木陰になるので市街地にいるよりも過ごしやすかったです。
さて、いよいよレセプションの始まりです。とにかく料理の量は多い。みんな良く食べよく飲む。別にがつがつするわけでなく、ゆっくりと会話を楽しみながら、しかし食べること早めないでひたすらそれが続くと行った感じです。piano piano(ゆっくりゆっくり)といった感じですね。
ちなみにメニューはこんな感じです。
ANTIPASTA − 前菜 |
ANTIPASTI FANTASIA ファンタジック・アンティパスト |
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PRIMO − 第一皿 |
RISOTTO AGLI ASPARAGI アスパラガスのリゾット |
PAPPARDELLE AI FUNGHI PORCINI ポルチーニ茸のパッパルデッレ |
TORTELLI DI PATATE DELLA CASA 自家製トルテッリ(ポテト入り) |
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SECONDO − メイン |
TAGLIATA DI MANZO AL PEPE VERDE E RUCOLA ビーフステーキグリーンペッパー風味ルッコラ添え |
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CONTORNO − 付け合わせ |
PATATE AL FORNO-FRITTURA DI VERDURA-INSALATA MISTA ポテトオーブン焼き−野菜の揚げ物−ミックスサラダ |
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DOLCE − デザート |
TORTA NUZIALE ウェディングケーキ |
MACEDONIA DI FRUTTA FRESCA フルーツサラダ |
SPUMANTE-CAFFE'-DIGESTIVE シャンパン − コーヒー − 食後酒 |
ACQUA-VINO BIANCO E ROSSO TOSCANA ミネラルウォーター − ワイン |
レセプションではこれらのメニューを時間をかけてゆっくりと頂きました。レストラン自体田舎にありますのでその場でとれた食材をふんだんに使った料理でした。そのリストランテでは、オリーブを栽培しているのでその場で取れた新鮮なオリーブオイルを使っていましたし、ワインもそこで作ったものでした。本当に新鮮でおいしかったです(料理のボリュームは本当に沢山ありましたけれど)。
食事も最後の方になるとウェディングケーキへ入刀し、それもみんなで食べました。もちろんそこで作ったケーキなので全部食べました。そこでおもむろに、結婚式に来てくれた友人から銀食器をもらいました。イタリアではこの様な贈り物をするそうです。とても立派な銀食器です。本当に感謝しています。
そしてリストランテを去るときに、ブーケを投げてレセプションを締めくくりました。
沢山食べて飲んで夕方くらいにはホテルに戻りました(夕方といっても6月のフィレンツェは昼間くらいに明るいです。ちなみに21時くらいでも余裕で明るい!)。
ホテルに戻ると、ここでも記念撮影です。我々が泊まったホテル・バリオーニの屋上から見るフィレンツェ市内は、ひと味違ってとても良いです。その屋上に入らせてもらって(本当は閉まっていたのですが、結婚式ということで特別に入れてもらいました。やっぱりめでたいことに関してはイタリア人は寛大なのだ!)。屋上ので記念撮影が終わると、やっと一段落つきました。結婚式の衣装を着替え、しばしの休息です。でもそんなに長くは休んでいられません。なぜなら夜からはイタリア人の友人が結婚祝いに家でパーティーを開いてくれるというのですから。友人の家はフィレンツェを見おろす高台にあり、そこに彼の友人も招いてくれて、よる遅くまで食べて飲んでいました。本当に楽しかったです。しかし、こんなよる遅くまでつき合ってくれた私達の親もすごいと思います。感謝感謝です。
ヴェッキオ宮殿での結婚式から始まって、リストランテでのレセプション、友人宅でのパーティーと盛りだくさんで、本当に楽しく幸せな一日でした。
アポスティーユの発行
結婚証明書は結婚式当日にもらえますが、それを国際的に通用するアポスティーユ証明をつけてもらいました(日本でもアポスティーユ証明をとったようにイタリアでもとりました)。このことは実は知らなかったのですが、結婚式前にフィレンツェ市役所にいったときに教えてもらいました。でも結婚式の次の日にはすぐフィレンツェを離れてしまったので、ミラノから一度フィレンツェに日帰りでやってきて、アポスティーユ証明をもらいました。その場所は、PIAZZA DELLA REPUBBLICAのそば、広場からVIA DEGLI STROZZIに入ったすぐのところにありました。そして挙式当日にもらった書類の裏面にアポスティーユ証明の印鑑を押してくれました。
そうすると、イタリアで結婚した日が日本の法律的にも唯一の結婚記念日になりますよ。このアポスティーユ証明をもらわないと、イタリアで結婚した日が入籍日にならないで、日本の役所に届け出た日が日本の法律的に入籍した日になってしまいます。
新婚旅行
結婚式の次の日から新婚旅行に出かけました。出かけた先は、イタリア屈指のリゾート地のサルディニア島エメラルド海岸です。ダイアナ妃も、なくなる前日までサルディニア島エメラルド海岸で過ごしていたそうです。
エメラルド海岸には三つの★★★★★Lホテルがありますが、さすがに高かったので★★★★のホテルにしましたが、その分スィートルームにしたので、非常に快適な生活が出来ました。泊まったホテルはCALA DI VOLPE(五つ星ホテルの一つ)のそばにある、HOTEL PETRA BIANCAというところでした。ホテルの人の対応は良く、前もって新婚であることを伝えておくと、スプマンテとフルーツの盛り合わせのルームサービスをしてくれました。部屋もホテルで一番良い部屋を用意してくれていて、さらに部屋ほどの大きさがあるバルコニー付でした。そのバルコニーからは、エメラルド海岸が一望でき、もう一方からはホテルの中庭に面していました。本当に広くて綺麗な部屋で大満足でした。
また海は、エメラルド海岸というだけあって本当に綺麗でした。無数のビーチが点在しているので、日帰りで色々なビーチを楽しむことが出来ました。
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