イタリアまつり

イタリア人と料理
イタリアまつり
ジノリ展
イタリアのクリスマス

 2001年日本におけるイタリア年のイベントの一環として、4月28日〜5月6日のゴールデンウィーク期間中に、フジテレビと日本におけるイタリア2001年財団の主催で「イタリアまつり TUTTA ITALIA!!」がお台場のビックサイトで開催されることは、皆さんもうご存じかもしれませんが、その開幕に先立つ4月27日に、招待者とプレス向けに開催された招待イベントに行ってきましたので、場内の様子を簡単に紹介させていただきたいと思います。

会場の構成について
 さて会場はビックサイトの「西1・2ホール、アトリウム、屋外展示場」で行われているために、比較的広い印象がありました。最も開幕前という事もあり人が少ないせいもありこの様に感じたのかもしれませんが、それでもそれなりにあると思います。
 会場の構成は大きく分けると、イベントステージや催事ブースやイタリア各地のPRブースといった「見せ物系ゾーン」、ワイン・チーズなどのイタリア食材やイタリア各地の名産を販売する「買い物系ゾーン」、エノテカ・ピンキオーリをはじめとする即席レストランやジェラートといった「食べ物系ゾーン」に分かれます。そしてこれらのゾーンが集まって一つの大きなゾーンを形成しているのではなく、これらの三つのゾーンが会場全体に分散して配置されていました。
 それでは、これら三つのゾーンそれぞれについて、簡単にご報告してみたいと思います。

見せ物系ゾーン
 さて、エスカレーターを下って会場に足を踏み入れると、先ずは「ボンジョルノ広場」がゲストを迎えてくれます。このあたりは非常に広々しており、広場の周囲をブイトーニのブース、石井竜也デザインのビバリア宮殿、ヴェネチアングラスショールームが囲んでいます。期間中はここで様々なイベントが行われるようです。またイベントスペースとして「劇場」が用意されており、ここでも様々なイベントが予定されているようですが、招待日にはこれらイベントは全くやっておらず見ることは出来ませんでした。
 また会場奥の方には、イタリア各地の州のPRブースが並んでおり、ここで各州の観光情報・産業情報などをゲットすることが出来ます。様々なパンフレットなどが置いてありますので、頑張って情報収集してみましょう。
 後は各ブースごとのイベントとなります。例えば食品会社のブースであればパスタの作り方実演をやっていたり、フェラーリのブースであればF40・F50などの実車F1マシンが展示してあったり、お菓子のブースであれば全てお菓子で作ったイタリア地図ピサの斜塔・様々な絵画などがかざされていたりします。
 結構これらの見せ物系のブースを見てまわっているだけでも、かなりの時間がかかりそうです。入場時にもらえる一枚のパンフレットにタイムテーブルなどがのっているので、見たいものがあればチェックしておきましょう。展示物であればいつでも見られるので時間が空いたときに見に行けばいいと思います。

買い物系ゾーン
 買い物系で目立ったのは、やはり(というか)「ワインとチーズ」だったように思えます。会場をぐるぐると回って大きい企業のブース小さいブースといろいろと見てみましたが、値段は市場のそれと変わりませんでした。つまり、ワインとチーズに関しては、ここで買う必然性は内容に思えます。特に日本の企業が出しているブースは、あまり魅力を感じませんでした。たださすが日本企業!招待日にもかかわらずスタッフのトレーニングを兼ねて臨戦態勢であったのはさすが。それと対照的に、各州のPRブースの隣に集中しているイタリア組合・企業のブースでは、100%の体制で営業を行っているところは、ほとんどありませんでした。そのためあまり見られませんでしたが、むしろこちらの方が面白そうなものに出会えそうな予感がしました。さて、本番でどうなることやら?
 食べ物以外に、各地の名産品を販売しているブースもちらほら見ることが出来ました。そのようなところは小さなブースが多く、その小さいブースの前やブースの中に入って、実演しているようなところもありました。こういうのを見ていると、つい感動して欲しくなってしまいますが、買う買わないは別として見ていると本当に感心してしまいます。時間が許す限り、足を止めて見てみたいものです。

食べ物系ゾーン
 イタリアまつりは一日中やっており、そこに一日もいれば普通の人であればおなかが減るのは当然。そして食の充実したイタリアと来れば、そこには食べるものが沢山あるのはもはや当然?!
 ということで、多くの食べ物屋さんを見る事が出来ました。上はエノテカ・ピンキオーリから、下は何売っているのかわからないようなところまで、本当に沢山のブースが出展しています。まあ「こんなところだからあまり期待は出来ない」と思っておいて間違いないでしょう。ちなみにピンキオーリはビュッフェスタイルで2,800円也。ただここはワインに関しては、それ程種類は多くはないにしても、かなり良いものばかりを揃えていました。さすがと言ったところでしょう。
 ちなみに我々は、アサヒビールが出展している「映画の中のイタリア料理」というところのコンセプトがちょっと気になったので入ってみました。食べたものは、パルメジャーノのリゾットで、800円也。まあこの場所でこの値段であれば、こんなものでしょう。作り置きですしね。ただお茶が400円というのは高すぎないかい?アサヒビールさん。

おすすめ情報
 我々が一番楽しんできたのは、ICIF(Italian Culinary Institute for Foreigners)が開催しているワインセミナーでした。このワインセミナー、参加するためには1,000円かかりますが、ワインが試飲でき、試飲グラスももらえるので結構お得感はあると思います。そこで、どの様な内容であったかをレポートしてみましょう。
 先ずは開催される時間のチケットを予め買っておき、時間になったらブースの中に入ります。ひょっとしたら講師は開催回によって異なるかもしれませんが、我々の回はイタリアナンバーワンソムリエの栄冠にも輝いたこともある「ジャンカルロ・レルカーラ氏」でした。セミナーは、テイスティングするワインの産地についてOHPを使ったりして説明を行った後、試飲の仕方(色の見方、香り方、味のきき方)、試飲したワインの味わいについてどの様な味かを説明してくれます。結構はじめの説明は、初歩的なことだったのであまり面白くないなーなんて思っていたのですが、ワインの試飲が始まってからはちょっと態度が変わりました。どうせろくなもん出てこないだろうとたかをくくっていたのですが、ところがどっこい、結構おいしいワインが出てきたのです。ちなみに我々の回でテイスティングに使用されたワインは、Marchesi di Baroloによるバローロ(Barolo Cannubi, 1997)でした。ちなみにワインの感想は、バローロらしいオレンジ色かかったガーネット色で、強く果実感あふれるとても豊かな香り。辛口でとても強く熱い印象。若々しく繊細かつ調和がとれている。タンニンの効いた味わい。凝縮された果実の余韻が長く持続し、とてもおいしかったです。
 ちょうど飲み頃の温度でサーブしてもらったので、本当においしく頂き、また参加者も少なかったためにおかわりまでしてしまいました。もう満足満足と言った感じです。これだけでも、来た甲斐があったと思えたほどです。
 さて、最後にテイスティングするワインのことなのですが、どうやら毎回違うような感じです。なぜなら別の回では、82年のバローロをテイスティングできるといっていたからです。なに!82年。魅力的!と思いませんか?ちなみに82年のバローロが登場する日時を教えてくれましたので、PORTO d'ITALIAをご覧になっている方にだけ、こっそり(でもないか)お教えしてしまいます。82年は、5月4日の15:20〜16:00に開催される回で登場するようです。そして、おそらくこの回は間違いなく「ジャンカルロ・レルカーラ氏」が登場されるでしょう。
 レルカーラ氏はとても気さくな人でした。セミナーが終わった後、一緒に記念撮影をお願いしたら、喜んで応じてくれ、ポーズまで考えてくれるサービスぶり。そして撮影が終わった後も、しばらく色々とお話しをしてくれました。

総合評価
 ワインセミナーがよかった(というよりは、試飲したワインとレルカーラ氏が良かっただけかも?)ために、我々のイタリアまつりの印象はかなり良かったと言えます。逆に言うと、あそこに行かなかったら。。。。考えただけでも恐くなります。
 とはいえ、感じるところは人それぞれ。色々な見方を出来るように工夫されたイベントだと思いますので、イタリア好きな方なら行ってみても損はしないかと思いますよ。

本サイトに掲載されている画像や文章など、全てのコンテンツの無断転載及び引用を禁止します