「AUGURI!!」。正装に身を包みフィレンツェの街中を歩くと、初めて会う多くのフィレンツェの市民に祝福される。世界一幸せなカップルの雰囲気を、より一層盛り上げるにはこの上ないシチュエーションである。しかも舞台はルネッサンスの立役者メディチ家のかつての居城であったヴェッキオ宮殿ともなれば、これ以上を望むべくもないだろう。
　一生に一度そんな経験をしてみたいと思う人たちに、ここではイタリアにおいてフォーマルウェディングを挙げるための手続きを紹介しています。ここで言うフォーマルウェディングとは、イタリア共和国の法律にのっとり婚姻することを意味しています。日本で入籍した後に、どこかの教会で婚姻を祝福してもらうといった、いわゆる後付け挙式のブレッシングウェディングとは異なり、未入籍のまま現地に赴き、そこで挙式と入籍を同時に行うという挙式スタイルのことです。つまり、イタリアにおける挙式が正式なものとして認められるために、結婚後戸籍を取得すると、イタリアで入籍したことが明記されるのです。
　このようなイタリア挙式も、旅行代理店を通せば簡単とまでは言いませんが、難なく行うことができます。しかし、本来、数万円しかからない費用が、数十万円となってしまいます。もちろん航空券やホテルは別料金。これは辛い。
　そんなことで、ここではイタリアで挙式してみたいけれど、旅行代理店に頼むと料金が高いからどうしよう？と思っている人が、「よし！自分でやってみよう！」と思ったときに参考になるようにと願いながら、我々が実際にやったことをまとめてみました。
　そして、一人でも多くの人が自分たちで挙式できるようになったり、結果として旅行代理店の料金設定が良心的になったりすることを願っています。（※実際に、取引のすべてをクリアにした上で、手続きに伴うフィーをとる、といった会社も出てきています。）