キャンティー地方はフィレンツェとシエナの間の丘陵地帯の総称です。より正確にいうならば、Greve in ChiantiやCastellina in Chianti、Radda in Chiantiなどの都市がある地方(フィレンツェの南西方向)を指すのですが、その周辺も一緒にキャンティーといってもかまわないようです。
Chiantiといえばワインで有名です。広い丘陵地帯で良質のブドウを栽培することが出来るからです。それほどワインに詳しくなくても、イタリア料理を食べにいったときなどに必ずキャンティーワインがあることを思い出すのではないでしょうか?キャンティーワインはこのキャンティー地方で取れる指定されたブドウを使って作るワインのことです。Chianti、Chianti Classico、などの若いワインから、Riservaものまで広く生産しており、Chiantiと名の付くワインは何百種類もあります。しかも比較的お手ごろな価格で飲むことが出来るワインが多いのが嬉しいです。このキャンティーワインの目印はGallo Nero(ガッロ・ネーロ)マークです。ちなみにこのマークは古くキャンティー地方の同盟の象徴だったそうです。
キャンティー街道巡り
フィレンツェからキャンティーへ行くためには、高速道路Firenze Sud(フィレンツェ南)出口からフィレンツェとシエナを結ぶ国道222号線を南下します。この国道222号線は別名「キャンティー街道」と呼ばれており、Strada in Chianti、Greve in Chianti、Castellina in Chiantiなどを通ってシエナへと続く道なのです。それほど激しくはないですが、山道が続きますので運転は慎重に行きましょう。
さて私達は、上記のコースを通らずにGreve in Chiantiから入り、それから上記のキャンティー街道(国道222号線)を南下して、Panzano、Castellina in Chiantiまで行き、そこからキャンティー街道に別れを告げ国道429号線を東のMontevarchi(モンテバルキ)方面に進路を変え、Radda in Chianti、Gaiole in Chiantiと車で回りました。ちなみにモンテバルキはプラダのファクトリー会うとレットがあることで日本人の間でとても有名です。キャンティーのどの都市もワインの産地の中心的都市で丘の上にある美しい街です。時間のある方はのんびりと一日かけて回ると良いのではないでしょうか。そして、ランチは町外れのリストランテなんかで食べると、新鮮な食材の料理が出てきて、とってもおいしいかもしれません。運転しない方はワインも是非ご一緒に。そうそう各都市でその土地のワインを買っていくと良いですね。
キャンティーのアグリツーリズモに泊まる
「アグリツーリズモ」って何?あまり聞き慣れないよ。という方、沢山いると思います。簡単に考えると、アグリカルチャー(農場・農業)+ツーリズモ(旅行)の合成語、つまり農場に泊まるのです。エー!農場に泊まって農作業の体験するの?と思われるかもしれませんが、ノン、ノン。最近のアグリツーリズモは、プール付から乗馬体験が出来る所など、都心のホテルよりもずーと快適なところもあるのです。まあそういったところはそれなりのお金がかかりますがね。
もちろんあまりお金をかけずに、田舎でのんびりすることも可能です。日本にも民宿があるように、小規模の個人経営のアグリツーリズモは沢山あります。「リンク」のコーナーにある、アグリツーリズモのホームページを参考にして色々さがしてみて下さい。
アグリツーリズモ体験記
それでは、我々が泊まったことのあるアグリツーリズモを紹介しましょう。我々が泊まったところは「Casale La Selva」というアグリツーリズモで、フィレンツェの南「Tavarnelle in Val di Pesa(タバルネッレ・イン・バル・ディ・ペーサ)」という街のそばにある「Badia a Passignano(バディア・ア・パッシニャーモ)」という小さな街にあります。フィレンツェから車を運転して30分くらいという距離です。
上の写真は泊まったアグリツーリズモの部屋の前に広がる景色です。すばらしいと思いませんか?葡萄畑が一面に広がり、その先には多数のトスカーナ糸杉に囲まれたBadia a Passignanoの教会を一望することができる。こんな綺麗な景色を独り占めできるのです。昼間の景色だけでなく、夜もとても静かなところなので満天の星空が本当に綺麗でした。
家族経営のアグリツーリズモでご主人のアレッサンドロさんがいろいろと切り盛りしています。そこでは自家製のワインやオリーブオイルを味わうことが出来、またお願いすれば奥さんの手作り料理を堪能することが出来ます。お子さんが5人もいてとてもアットホームな雰囲気でした。アパート面と形式で、キッチンとや食器も整備されているので、食材を調達して自分たちで料理を楽しむこともできます。ただし家族経営なので二組のゲストしか受け入れることが出来ないようです。
アレッサンドロさんは英語を話すことが出来ますので、やりとりは結構楽でした。ホームページを持っているので興味のある方は一度見てみる良いかもしれません。
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