チェファルーの町 全都市表示 サイトマップ トップへ

チェファルー

Selinunte

 パレルモから東へ海岸線を進むこと60km程度、青い海と切り立った岩山に挟まれた小さなところにチェファルーの町はあります。そして、この青い海と切り立つ岩山は、チェファルーのランドマークとなっています。ここチェファルーにはパレルモ郊外の手軽に来られる海水浴場があり、夏ともなるとカラフルな水着を着た人々で海岸線は溢れかえる程の人気ぶりです。また海だけでなく町中も、立ち並ぶ様々なお店が賑わいを見せており、小さい街ながらもとても明るい雰囲気に包まれています。


■チェファルーへのアクセス
 チェファルーの町は、パレルモからの交通のアクセス条件が比較的良いところにあります。
 公共の交通機関を利用するのであれば、パレルモから鉄道を利用するのがいいでしょう。1時間くらいでチェファルーの駅に到着します。チェファルーの駅から中心部の入口となるガリバルディ広場までは500メートルくらいなので、歩いてもすぐに着きます。
 ちなみにこのチェファルーの駅、世界的に有名で、日本でも良く知られているイタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の撮影に使われているのです。ニュー・シネマ・パラダイスといえば、パラッツォ・アドリアーノで撮影されていたことは広く知られていますが、「青年になった主人公のトトが、ローマへと列車で旅発つ」たったワン・シーンを、ここチェファルーで撮影されています。映画の中のワン・シーンで登場する田舎駅はとても素朴な感じがしますが、実際の駅もその通りで、青い海と切り立つ岩山を背景にしたチェファルーの駅は、少しもの悲しい雰囲気をしている気すらします。(映画の影響かな?)
 車を運転していくのであれば、パレルモから高速道路を使って1時間もかからない位で到着します。高速を下りてからちょっと一般道を走る必要はありますが、交通標識も出ており簡単にたどり着きます。チェファルーに着いたら、海岸線を目指しましょう。なぜなら、新市街地の海岸線部分が駐車スペースになっているからです。というのも、チェファルーは小さな町なので駐車する場所が限られているからです。駐車する際は、近くのお店でスクラッチ式のパーキングチケットを買って、日付と時間部分を削って、フロントガラスの所に提示しておきましょう。


■チェファルーの見どころ
 チェファルーの見どころは、町のランドマークとなっている「岩山」と「海岸」、そしてこのランドマークに挟まれたように建設されている「旧市街地」に集約されます。ただ岩山や海岸は自然の造形なので、町としての見どころは、何と言っても旧市街地といえるでしょう。この旧市街地は、それほど規模が大きくないので、結構簡単に見てまわることが出来ます。

旧市街地
 旧市街地は、ガリバルディ広場(Piazza Garibaldi)を入口として、この北側に広がっています。現在、旧市街地への入口となっているガリバルディ広場ですが、昔も町への入口であったテッラ門(porta di Terra)があったことから、今も昔もチェファルーの町の通行の要であったことが伺い知れます。
 ガリバルディ広場から旧市街へと真っ直ぐ延びている道は、チェファルーのメインストリートであるルッジェーロ大通り(Corso Ruggero)です。ルッジェーロ大通りは、車両通行止めになっているので歩行者が歩きやすくなっている上に、道の両脇にはお土産屋さんやワンピースやサンダルといったリゾートならではの小物を扱う店など、様々なお店が軒を連ねているので、ぶらぶらと歩くのには最適と言えるでしょう。
 またこのルッジェーロ大通りを境にして海側と山側の町の雰囲気が若干変わったり、大通り沿いにかつての僧院を改装して作られた市庁舎や町の大聖堂があったりと、まさに町の中心的な大通りと言えるでしょう。

大聖堂
 大聖堂は、1131年にルッジェーロ2世(ノルマン王朝の王で、パレルモのパラティーナ礼拝堂を建てさせた人物)の命令で建設された、ノルマン時代のシチリア建築の優れた作例のひとつといわれています。大聖堂を象徴的に表しているファザード部分は1240年の制作で、このファザードの両脇にある塔もその時に建てられました。この二本の塔は、良く見ると左右で異なった形をしており、施された模様も少しずつ違っているので注目してみましょう。またルッジェーロ大通り、ドゥオモ広場、大聖堂と段々に高い位置になっているために、大聖堂自体が舞台の上にのせられたような視覚効果があり、存在感が一層増しとても印象的な建物と言えるでしょう。この大聖堂は、上の写真を見ればわかるように、二本の塔があるおかげで町外れからも良く見ることが出来、存在感満点です。
 大聖堂の脇から内部に入ることが出来ますが、金地のモザイクはとても素晴らしい出来映えです。

岩山
 チェファルーのランドマーク的存在で、大聖堂や旧市街地の背後に迫る岩山は、登ることが出来ます。ガリバルディ広場から岩山の方に進み、しばらくすると「山道」への登山口があります。ここを登ると旧市街を見渡す崖の上に9世紀に建てられた至聖所であるディアナ神殿(Tempio di Diana)があります。時間と体力がある場合は、是非登ってみましょう。ちなみに、頂上には13世紀の城の廃墟が残っているそうです。

■チェファルーの海
 チェファルーの町は、ティレニア海に面したリゾート地として有名で、夏にはバカンスのために大勢の人がやって来ます。町の三方を海に囲まれていますが、とりわけ市街地に近い砂浜は、多くのバカンス客で混雑します。日本の海の家のようなものが立ち並び、庶民的なリゾート地の雰囲気がプンプンしてきます。青い海と空、まぶしい太陽と白い砂浜を見ていると、水着になって砂浜に出ずに入られない気分になるのに、国は関係なさそうです。
 町の北側の方は、砂浜とうって変わって岩礁の海岸線が続きます。 ここにあるマルキアファーヴァ岬の稜堡(bastione di Marchiafava)からは、古代の町を守っていた古代の要塞を見ることが出来ます。

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