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バーリ
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Bari

 プーリア州の州都バーリは、西暦1000年以降に繁栄しだした比較的新しい町です。ローマ時代は、イタリア半島のより南部にあるブリンディシの方が、アッピア街道の終点として繁栄していたからです。1000年以降のノルマン時代から、聖ニコラ信仰の中心地として、さらには十字軍遠征やエルサレム巡礼の基地として栄えていったのです。現在では、大聖堂やサン・ニコラ教会が建つこじんまりとした旧市街地と、駅を中心として広がる新市街地といった二つの側面から町を見ることが出来ます。

■バーリ市内への入り方
 バーリは州都であり、かつ南部イタリアの産業の一つの中心地でもあるために、交通の便はとてもいいです。鉄道を使えば、駅が既に町の中心という感じです。ここからでしたら、基本的には観光スポットまでは歩いていける感じです。そのため、ナポリなどの南イタリアからの来るのであれば鉄道を利用した方がいいでしょう。それから飛行機によるアクセスも可能なので、ローマ以北からといった遠方からのアクセス条件も良いと言えます。ただし、空港から町の中心までは他の空港と同じように離れていますので、タクシーもしくはバスの利用が必要となります。バスは市バスが通っているので、それを利用するとバーリ中央駅まで行くことが出来ます。

■バーリの見どころ
 バーリの見どころは大きくわけて二つあります。一つは、バーリの新港(PORTO NUOVO)と旧港(PORTO VECCHIO)に挟まれた、ちょっと岬っぽく突き出ている一帯に固まっているバーリの旧市街地です。そしてもう一方は、ヴィットリオ・エマヌエーレ二世大通りとカブール大通りが通っているあたりに形成されている新市街地です。この隣接する二ヶ所にバーリ市内の見どころはほとんど集中しています。
 産業的な側面から見ると、実はもう一ヶ所東方見本市会場のあたりがこの町のポイントとなってきますが、ほとんどの人にはあまり関係のないところなのでしょう。

旧市街地
 旧市街地は、新港と旧港に挟まれた狭い一帯に集中しており、狭い路地が入り組く、典型的な古い街並みを形成しています。ここはイタリア人観光客も歩いているので、治安面でそれ程危険と言うわけではなさそうですが、ちょっと注意した方がいい感じがします。たまに東洋人慣れしていない地元の子供にチーネ(中国)とかジアッポーネ(日本)と、言われるようなこともありました...まぁ、注意して損することはないので、ちょっと気に留めて置いて下さい。
 さて、旧市街での見どころは、大聖堂(Cattedrale)とサン・ニコラ教会(Chiesa di San Nicola)の二ヶ所でしょう。大聖堂は聖サビーノに奉納されたもので、プーリア=ロマネスク様式の重要な作例の一つとなっています。プーリア地方においてよく見られるように、石灰石で作られたとても質素な印象を受けます。
 もう一方のサン・ニコラ教会の方がバーリにとってはとても重要な位置づけを占めています。なぜかというとサン・ニコラ教会には、現在バーリの守護聖人となっている聖ニコラの聖遺物が納められているからです。実はこの聖遺物もともとこの町にあったのではなく、ヴェネツィアが聖マルコを持ってきたのと同様に、商人がアジアから1087年に持って来たのです。そしてこの教会建設が始まり、現在の聖ニコラ巡礼の中心地としての地位を築いたと言えるのです。

新市街地
 新市街地を見ると、バーリはかなり都会という印象を受けます。碁盤の目状に整備された道路が整然とした印象を与え、鉄道の駅から旧市街方向に真っ直ぐ延びているスパラーノ通り(Via Sparano)には、高級ブティックやデパートのリナシェンテまでたっているとなれば、やっぱり都会を感じてしまうわけです。このスパラーノ通りと平行して走っているカブール大通りは、夜ともなるとどこからともなく人が集まり、大混雑となります。さすが南イタリアだけあり、昼間は行動していなくても夜になると行動しはじめます。大通りであれば夜歩いていてもそれ程危険ではないので、夕食を食べがてら散歩というのも良いでしょう。ちなみに南イタリアの人の夕食時間は北よりも更に遅く、レストランでも8時頃からオープンする店が多いようです。

バーリの港
 バーリの港は新港と旧港の二つがあり、前者が産業用や旅客用の港であるのに対して、後者は漁業用の港となっています。どちらも海沿いの大通りが整備されているので、散歩をしている人をちらほら見かけることが出います。この海沿いの道を旧港の方に歩いていくと、そこには小さな漁船が沢山停留しています。そして漁から帰ってきた漁師さんがそこに今日の獲物を並べて直接販売している光景に出くわすことが出来ます。そこにはウニやカキなども並んでおり、本当においしそうでした。カキなどを友人のところに持っていったら喜ぶだろうなと思いつつ、どうやって運ぶんだ?という問題にぶち当たり結局断念し、自分だけが舌鼓を打ってしまいました。

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